【映画レビュー】マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー_細かいことは気にせずに楽しもう!

マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー

“Mamma Mia! Here We Go Again”(2018)

監督;オル・パーカー

出演;メリル・ストリープ、ピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルド、ジュリー・ウォルターズ、ドミニク・クーパー、アマンダ・セイフライド、クリスティーン・バランスキー、リリー・ジェームズ、アンディ・ガルシア、シェール


ABBAの楽曲のみで構成されたミュージカル「マンマ・ミーア!」が映画化されて大ヒットしたのは2008年。

なんと、もう10年も前のことなのですね。

月日が流れるのは本当に早いものです。

わたしは映画化より前に劇団四季のミュージカルで「マンマ・ミーア!」を鑑賞しており、その印象がかなり強くて、メリル・ストリープのドナは少しイメージが違うかも、と前作は見送っておりました。

ということで、前作は未見ながら、ミュージカルであらすじは知っているという立場で、本作の感想を綴ってまいりたいと思います。

なんと!まさかのドナ不在

本作は、現在と過去を行き来しながら、現在編では「ドナのホテルを新装開店したソフィが、オープニングパーティーの準備をしているようす」が、過去編では、ドナと「ソフィの父親候補」3人(サム、ビル、ハリー)との出会いが描かれています。

過去編ではドナを「シンデレラ」のリリー・ジェームズが演じていますが、現在編では全員、前作のキャストが続投しています。素晴らしい(特にコリン・ファース。「ブリジット・ジョーンズの日記」といい、名声を得た後も義理堅くてなんていい人なの)!!

しかーし。映画が始まってすぐ、今作では、ある事情により、メリル・ストリープ演じる現在のドナが不在であることが分かります。

これはよもやまさかの展開。メリル・ストリープ、それでよかったのでしょうか。出たがりな人だらけのハリウッドで、これまたなんていい人なんだ。

彼女は最後の方にちょこっとだけ出てくるのですが、映った瞬間、その貫禄と母性あふれる雰囲気で画面を支配していました。さすが。

リリー・ジェームズの意外な低音ボイスがよい

さて、そんなわけで、今作はほとんど過去ドナ役のリリー・ジェームズとソフィ役のアマンダ・セイフライドの歌声で構成されています。

アマンダ・セイフライドは外見そのままの透明で高音がきれいな天使系可憐ボイス、リリー・ジェームズは「シンデレラ」のイメージとは打って変わり、伸びのよい朗らかな低音で明るく気取りなく歌うようすが生き生きとしていて、見ていてとてもわくわくしました。

歌も上手ですが、歌唱力以前に、女優として今もっとも旬な時期であるだろう彼女の、その時ならではの輝きが、ギリシャのあたたかな(何故か暑そうに見えない)自然のもとできらきらしていてまぶしいのです。

前作では、きっとアマンダ・セイフライドがそういう風だったんだろうなあと思うものです。

若い頃のサム、ビル、ハリーについて

ちょっと気の毒だったのはハリーでしょうか。年齢を重ねてコリン・ファースのようにステキな男性になったからよかったけど、若い頃のハリーはちょっと情けない感じでした。

逆にヤラれた!と思ったのはビル!一夜限りの遊びをしまくりな放蕩人間であることは間違いないけど、映画だし、夏だし、若いし、まあいいじゃん?ていう感じです。

ドナに向かって「おいで!」って腕を広げるシーンに胸キュンでした。

サムといえば、ピアース・ブロスナンの歌の下手さにびっくりですよ!今回はちょっと口ずさむシーンくらいでしたが、前作はだいじょうぶだったのかしらと心配になりました。

コリン・ファースも決して歌向きの声じゃないと思うし、歌声の点では、きっといろいろ今作の方がよかったんじゃないかなー。

ABBAの楽曲について

前作でわたしがいちばん好きな歌は「Slipping through my fingers」と「Our last summer」なのですが、今作では、と同じように母から娘への歌である「My Love, My Life」にじーんとしました。

明るい歌では、ロージーとターニャ(現在パートも過去パートも、この2人やドナを含めた3人でのやりとりに何度もニヤリとさせられました。カラッとしたきもちのいい態度が本当にステキで憧れます!)が歌う「Angel Eyes」が最高に楽しく、リリー・ジェームズの歌の中では「Andante, Andante」が、その歌を歌うドナにサムが惹かれていくようすが感じられて、これこそミュージカルの王道!でよかったです。

リリー・ジェームズは、難易度の高い「ささやくような歌」も上手だったなー。

また、「ダンシング・クイーン」は、大勢の人が船に乗ってソフィのホテルのオープニングパーティーにやってくるシーンで使われていますが、大海原と白い船とカラフルな衣装を着た人たちが、映画ならではのスケールでよかったです。

前作で使われた楽曲を、今回もためらわずに多用しているのもいさぎよくて、好印象でした。

ただ、(「グレイテスト・ショーマン」のオープニングでも思ったのですが)何がどうとは分からないけれど、せっかくすごいことをやっているので、もっと迫力のある映像だったらいいのに、という点は残念でした。

もう少し違う撮り方だったら?と思ってしまう。

ミュージカルには、舞台という距離の近さで生で観るからこそ感動する、という側面があって、それを映画で見る場合、どうしても演者との間に距離ができて、観客が少し冷静になってしまいます。

それを埋めるためにも、映画では、カメラワークでどこまで臨場感を盛り上げられるか、ということをもっと追及してくれたらいいなあと願っております。

まとめ

続編は1作目に敵わないというジンクスがありますが、「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」は、リリー・ジェームズの魅力も素晴らしく、とても楽しく観られる作品でした。

どちらかというと、母娘の絆とか、女同士の友情がメインで描かれているので、男性は少し醒めてしまうかもしれないのですが、細かいことや深いことは気にせず、ABBAの音楽にのって能天気に鑑賞するのがおすすめです!

それから最後に、忘れちゃいけないシェールさま!

全然変わらなくて、もはや人間を超越しています。歌の貫禄も全然違うし。

心からあっぱれを贈ります。

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