【映画レビュー】ドラキュラ(コッポラ版)

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[作品データ]
原題   Bram Stoker’s Dracula
製作年  1992
製作国  アメリカ
配給   コロンビア トライスター映画
上映時間 128分
[スタッフ]
監督・製作 フランシス・フォード・コッポラ
製作総指揮 マイケル・アプテッド
ロバート・オコナー
[キャスト]
ゲイリー・オールドマン
ウィノナ・ライダー
アンソニー・ホプキンス
キアヌ・リーヴス
リチャード・E・グラント
[解説]
1897年に発表された恐怖小説の古典『吸血鬼ドラキュラ』を、原作のイメージに忠実なスタイルで描く。
監督・製作は「ゴッドファーザーPARTII」のフランシス・フォード・コッポラ、製作はフレッド・フックスとチャールズ・B・マルヴェヒル、エグゼクティヴ・プロデューサーは「愛は霧のかなたに」の監督マイケル・アプテッドとロバート・オコナー、脚本は「フック」のジェームズ・V・ハート、撮影は「マンボ・キングス わが心のマリア」のミハエル・バルハウス、音楽は「コルチャック先生」のヴォイチェフ・キラールが担当。
映画.comより引用

「裏切りのサーカス」で改めてゲイリー・オールドマンのすごさを実感したので、その勢いで、久しぶりに「ドラキュラ」を鑑賞してみました。
こんなに性的表現の多い作品だったんだなあ、というのが第一印象です。
・ゲイリー・オールドマンの、いろんな意味でギリギリなドラキュラ
第90回アカデミー賞の主演男優賞を、ウィンストン・チャーチル役で受賞したオールドマン。
そのメーキャップを担当した辻一弘氏がアカデミー賞を受賞したことも、大きな話題になりました。
(※辻氏は、1993年以来25年ぶりの日本人の個人受賞者となりましたが、その1993年に衣装デザイン賞で受賞されたのは、本作の石岡瑛子さんでした。)
ウィンストン・チャーチル役では、毎回、3時間15分かかっていたそうです。
しかーし、「ハンニバル」のメイスン・ヴァージャー役では、なんと6時間かかっていたそう!
そんな、「特殊メイク役者」さんでもあるオールドマンの原点は、間違いなくこの「ドラキュラ」であると言えるでしょう。
とにかく、そんなにいろいろ変わっちゃう? とツッコミたくなるくらい、姿形がころころと変わります。
登場シーンの不気味な老伯爵に始まり、「猿の惑星」ぽい獣の姿で貴族令嬢を犯して血を吸ったりするし(結局、あれは猿なのか狼なのか? 判断のつかない造形でした)、ある時はデビル風の角があるモンスターになってみたり、愛するミナが去ってしまったと思った時には、泣きすぎて顔が崩れています。
そして、ついにその最期を迎える時には、魔力が弱まって、もう人間の顔を作っていることもできず、「オペラ座の怪人」のファントムも真っ青な形相に成り果てるという。
その他にもバリエーションがありまして、まさしく特殊メイクのオンパレードなのです。
このレベルまでいろいろなおぞましさを極められちゃうと、もう、あっぱれとしか言いようがありません。
しかしながら、そうなると、主役としても、ヒロインの恋の相手としても、アウトなのか、ぎりぎりセーフなのか、きわどいところ。
崩れた醜い顔でで最期を迎えるドラキュラに、「愛している」と、涙を浮かべながら嫌悪感のかけらもなく口づけるミナの姿に涙が出てくるので、多分セーフなのでしょう。
セーフなんですけど、どうしても、オールドマンは、特殊メイクなしよりもありの時の方が、生き生きとして見えちゃうんですよねー
なんでかなあ。
特に、老伯爵姿でキアヌ・リーヴスをいたぶる時が、すごく楽しそうでうれしそう。
あと、残虐性方向に過分にふれている分、官能性に欠けているのが目立っているように思いました。
こればかりは演技力ではどうしようもなく、色気というものは、持って生まれるかそうでないか、の違いなのですが。
もう少し悪役演技を抑えめにしてくれたら、セクシーさとバランスがとれていたかも。
オールドマンも若かった、ということでしょうか。
・特殊メイクなしでもドラキュラと張り合えるアンソニー・ホプキンス
本作はモンスターものであるためか、みんな、演技を少し大袈裟にしているようです。
ヴァン・ヘルシング役のホプキンスは、そこにいるだけで威厳があるし、静と動のめりはりがついた演技はがさすがです。
「動」の時は、特殊メイクなしでも、ドラキュラ役のオールドマンをしのぐ狂気が見え隠れして、すごく怖い。
オールドマンには意外に個性を感じない一方(たぶん、特殊メイクが多すぎる)、ホプキンスの存在感は作品の世界観に不可欠となっていました。
特殊メイクがなくても、モンスターと張り合えるサー・ホプキンス。
さすがなのです。
色気もあるし。
しかしながら、何故、冒頭の回想場面での司祭と一人二役なのか、その必要性は分かりませんでした。
あまり目立ってなかったし。
ヘルシング教授として生まれ変わるくらいなら、もっと骨のある司祭さんだったらよかったかな。
・ウィノナ・ライダーの黄金時代
ウィノナ・ライダー演じるミナは、ドラキュラの最愛の妻エリザベータの生まれ変わりです。
現代でも、ドラキュラの愛を一身に受けることになります。
本作のライダーは本当に、ほんとうにきれいで、時代物のコスチュームもぴったり。腰が細い!!
ドラキュラ側が特殊メイクに力を傾け過ぎてちょっとびみょうな分、その美しさで作品のおとぎ話性を最高に盛り上げてくれています。
腰はどこまでも細いのに胸も大きくて、声にも特徴があって、しかも演技も上手いのに、いったい何があってハリウッドの表舞台から消えてしまったのでしょうか・・。
でも、最近はNetflixのドラマで活躍されているようで、よかったです。
・まとめ
ドラキュラとミナの恋愛ものではありますが、モンスターもののテイストも強く、恐らくコッポラ監督の好みも多分に反映されているため、安心して陶酔できるようなラブストーリーではないです。
油断していると、いきなりホラー的画面になって、びくっとしたりするからです。
しつこいようですが、ドラキュラの特殊メイクが、笑えてくるくらい、ころころと変わるし。
ドラキュラものには不可欠な、血を吸うという行為の官能性も、出ているような出ていないような、やっぱり出ていないような。
アメリカ人は官能性を描くのが苦手という定説は、やはり本当なのでしょうか。
コッポラ監督は、巨匠ですが、社会派なのかな。
それでも、私はやっぱりこの作品が好きです。
傑作ではないが、愛すべき作品であると思います。
<おまけ1> 有名になる前の俳優さんたち
本作には、名前が売れる前のキアヌ・リーヴスと、モニカ・ベルッチが出演しています。
どちらも、その容姿を生かした役どころ。
特に、ドラキュラの妖艶な手下役のモニカ・ベルッチは、今回初めて気付いてびっくりしました。
当時から、ため息が出るくらいうつくしい
みんな、下積み時代があるということですね。
リーヴスは、とにかくドラキュラとその手下にいじめられた挙句、婚約者のウィノナにふられる、というさんざんな役ですが、この頃から相変わらず無表情なので、ほとんど気の毒に見えないのがちょっと可笑しい。
そして、ミナの親友で、ドラキュラの餌食となる貴族令嬢のルーシー役はサディ・フロスト。
脱ぐシーンが多かったです。でも、そこまで官能的ではなかったのが残念。
モニカ・ベルッチとスイッチすればよかったかも
<おまけ2>
私はこの作品のポスターがとても好きです。数分間うっとり眺めていられるくらい。
映画.comのビジュアルは違っていたので、Amazonのアフィリエイトから持ってきました。

公開時のキャッチコピーは、「闇の中の愛を、見たことはありますか。」とかでした。
(見る勇気はありますか、だったかも)
「オペラ座の怪人」といい、この種のお話が好きな私は、本当にうっとりだったのです。
​そういえば、「オペラ座の怪人」にも、こんなポーズのポスターがあった気がしますね!
​これとか?(映画版ですが)

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