【映画レビュー】リメンバー・ミー

=== 映画.comより引用 (ここから)===

[作品データ]
原題   Coco
製作年  2017
製作国  アメリカ
配給   ディズニー
上映時間 105分
映倫区分 G
[スタッフ]
監督   リー・アンクリッチ
共同監督 エイドリアン・モリーナ
製作   ダーラ・K・アンダーソン
製作総指揮 ジョン・ラセター
音楽   マイケル・ジアッキーノ
歌曲   ロバート&クリステン・アンダーソン・ロペス
[キャスト(声の出演)]
アンソニー・ゴンザレス
ガエル・ガルシア・ベルナル
ベンジャミン・ブラット
アランナ・ウバック
[解説]
「トイ・ストーリー3」でアカデミー賞を受賞したリー・アンクリッチ監督が、陽気でカラフルな「死者たちの世界」を舞台に描いたピクサー・アニメーションの長編作品。
日本におけるお盆の風習にあたるメキシコの祝日「死者の日」を題材に、音楽を禁じられたギター少年ミゲルの冒険や家族との強い絆を、数々の謎と音楽を散りばめながら描いた。
物語の鍵を握る劇中歌「リメンバー・ミー」の作詞・作曲を、「アナと雪の女王」の「レット・イット・ゴー ありのままで」を手がけたクリステン・アンダーソン=ロペス&ロバート・ロペスが担当。
第90回アカデミー賞では長編アニメーション賞および主題歌賞を受賞した。
天才的なギターの才能を持つ少年ミゲルはミュージシャンを夢見ているが、過去の悲しい出来事が原因で、彼の一族には音楽禁止の掟が定められていた。
ある日ミゲルは、憧れの伝説的ミュージシャン、デラクルスの霊廟に飾られていたギターを手にしたことをきっかけに、まるでテーマパークのように楽しく美しい「死者の国」へと迷いこんでしまう。
ミゲルはそこで出会った陽気で孤独なガイコツのヘクターに協力してもらい、元の世界へ戻る方法を探るが……。
=== 映画.comより引用 (ここまで)===

とにかく、画面全体にあふれるやさしい色の洪水が印象的な作品です。
パステルカラーや暖色系の色がきらきら瞬いて、死者の世界を彩ります。
「ブラックパンサー」の舞台はインドでしたが、「リメンバー・ミー」の舞台はメキシコ。
昼の世界では、太陽の光の下で、メキシコの素朴なレンガ色の街並みがあたたかく、主人公ミゲルの家には、幾本ものマリーゴールドの花で彩られた大きな祭壇が、先祖たちの写真が思い出の品と共に飾られています。
そこにある人々の朗らかさと生命力、先祖への敬慕の念に胸があたたかくなります。
一年に一日だけという「死者の日」には、先祖は、子孫が飾ったマリーゴールドの花びらで出来た橋を渡って元の世界へ帰ってくるのです。
なすやきゅうりの馬に乗ってやって来る日本のお盆よりロマンチック(笑)
ミゲルが迷い込む死者の世界は夜ですが、だからと言って暗い雰囲気はなく、パステルカラーの明かりにあふれています。
昼の世界よりハイテクで、入国管理ゲートでは、データベースによる確認が行われています。
「死者の日」とはいえ、生者の世界で自分の写真が祭壇に飾られていない人は、マリーゴールドの橋を渡って帰ることはできません。
また、昼の世界で自分を思い出してくれる人がいなくなると、その瞬間に彼らは2度目の死を迎え、消滅してしまうのでした。
そのルールがもの悲しい。
生前、家族や友だちを大切にしなかった人たちは、死んだ後にそんな孤独が待っているのです。
そう思って見ると、紺碧の空の中にパステルの優しい光があふれる死者の世界にも、どことない哀愁が漂っているような気がしてきます。
ミゲルが出会うヘクターも、そんな孤独な死者の一人。
2人は音楽を通じて打ち解けていきますが、作中の楽曲もメキシコ風(?)で、大袈裟じゃないのがまたいいです。
メインテーマの「リメンバー・ミー」という曲も、ギター1本の伴奏なのに、聴いていて涙が止まらなくて困りました。
キャラクターがミュージシャンなので、歌い始めるシーンが唐突でなく、全て自然なのもよいところ。
この作品のテーマは「家族」ということですが、もっと言うと「一族」であり、ミゲルは死者の国で自分のルーツを知り、また、一族に長いこと欠けていた大切なピースを取り戻すことになります。
一族といっても、先祖代々累々と遡るとかではなく、もう少しコンパクトなので、親近感もわきやすい。
メキシコを舞台にしていること、一族の絆をテーマにしていることなど、この作品でも、ディズニーの新たな挑戦を感じます。
膨大な予算をかけられるからこそ、ここまでスケールの大きい作品を制作できるのでしょうが、時代に合わせたテーマ選びをしているし、圧倒的なのに優しい感じのする、万人に訴えることのできるビジュアルはやっぱりさすがで、「ディズニー敵なし」を実感せずにいられませんでした。
挑戦といえば、死者の国の人たちはみんなガイコツなのですが、私は子どもの頃、ガイコツが怖かったので、アニメになっているとはいえ、子どもたちは怯えたりしないのか、少し心配です。
でも、ミゲルのガイコツメイクはパンダみたいでかわいい!
1点だけ残念に思ったのは、悪役が救いようのない真っ黒な人間だったことです。
その方が確かに分かりやすいけれど、もう少しグレーにしてくれてもよかったかな。
(「ズートピア」の時みたいに。)
<おまけ1>
同時上映の「アナと雪の女王 家族の思い出」では、オラフが相変わらずキュートです!
エルサのネガティブ&常に自己嫌悪気味なところ、アナの努めて前向きになろうとしているところも相変わらずで、映画で危機を乗り越えたからといって、すぐに全てがうまくいくわけではないですよね・・。
「アナと雪の女王」の見せ場のひとつは、「Let it go」の中で、エルサが足を一歩強く踏み出すと、そこからあっという間に立派な氷のお城が建つシーンですが、「家族の思い出」の中でも同じ魔法を使うシーンがあります。
でも、あの時よりもずっと心があたたまるものが出来上がって、感動もひとしおなのです。
これからも家族仲良くしていってほしいです
<おまけ2>
なるほど!と思った字幕について。
(私の聞き取りが間違っていたら笑ってください)
ミゲルのひいひいお祖母ちゃんは、音楽を選んで家族のもとを去ったひいひいお祖父ちゃんのことを憎んでいると公言しているのですが、本当はもちろん愛しているので、思わず「the love of my life (わたしの愛する人)」と呼んでしまうシーンがあります。
ひいひいお祖父ちゃんが「今そう言ったよね?」と確認すると、慌てて「言ってない」と否定しますが、近くでそのやり取りを聞いていたミゲルは、ニヤリとしてこう呟きます。
>That’s what I heard.
直訳すると「自分もそう聞いた」という意味になると思いますが、字幕では、
「そうだったかな?」
みたいな訳になっていました。
反語で、
「そうだったかな? (いや、そうじゃないよね = そう言ったよね)」
となるわけですが、センスのある字幕に感心しました。
ネイティブではそういうニュアンスで使っているのかな。
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